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爆竹の秘密 [雑感・話題]

 今日は朝から家に篭っている。とても静かで、まるで正月のようだ。正月といえば今日2/14は春節、所謂旧正月だ。中華圏はきっと賑やかな事だろう。日本の正月も昔は年の暮れの慌ただしさがうそのように、仕事場が休みで静かな一方、親戚一同が集まり、賑やかな部分があった。しかし近年は“静か”というしかない。これは生活スタイルが変わって、親戚が集まる習慣が薄れた事、人々がテレビを見たり、電子ゲームをしたりと家の中の活動が増えた上、外に出ても移動が殆ど自動車に頼るようになり、歩くひとが少なくなったことなどによろう。ところが中国では今も春節に故郷に帰り親戚一堂集まる習慣が強く残っている。春節の前は中華人民大移動の季節で列車は大混雑(そのうち高速道路大混雑になるだろう)でチケット代も高騰するという。賀年片(年賀状)に書く文句のひとつに「全家団円(家族皆さんが輪になって集まりますように)」と書く文化も理解できる。しかし、中国でも若者を中心に変化が出ているようで先日も(www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2010021102000142.html)で春節おっくう「恐帰族」増加 お年玉の出費、結婚催促イヤという記事を見つけた。結婚の催促をかわす為に一日7000円で恋人を演じる商売が出現しているから面白い。更に今年の春節はバレンタインデー(情人節)と重なっていることでもあり、この商売大流行なのではないだろうか?
 人が集まる習慣以外にも中国の春節を賑やかにしているものに爆竹を鳴らす習慣が有る。騒音とごみのため当局も禁止令を出しているが、押えきれないのが現状らしい。なにしろ日本の十倍以上の人口があり、経済発展の著しい中国の事、2005年の調査ではこの時期に中国国内で使用される爆竹の火薬の量は全て合わせると広島に落とされた原爆の2.5倍のものだそうだ。(出典www.explore.ne.jp/feature/chunjie2.html)そしてその量は年々増えているようだ。記事に当たると北京では06年450tだったのが、09年は燃えカスで2268tとなっているようだ。中国全土でどれくらい?と考えると想像がつかない。
 では、なぜ中国人はそこまで爆竹がやめられないのか。それには邪気をはらうという人々の願いを込めた行事で、2000年ちかく、ずーっと続いてきた習慣なのである。日本で言うと、除夜の鐘、門松、注連縄にあたるようなものなのだ。いくら中国共産党が頑張っても止められないわけである。それを伝える民話が残っている。それによると、化け物(獣)を大きな音で退治して人々に平安が戻ったというものである。そしてその化け物の名前が「年」というものだったとのことだ。04年1/23の中国国際放送でそのあたりを語っているので興味があれば聞いてみて欲しい。この話、なぜかハーメルンの笛吹き男を想起させる。


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