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夏が来た [随想]

 今年の梅雨は最初は梅雨らしく長雨が続いたが、後は雨も少なく曇りの日が多かったように思う。天気図でも梅雨前線の上下動というより出ては消えるを繰り返していたのではないだろうか。時に晴れたりすると真夏日を各地で記録しいつ「夏が来た」といってもいい状態になっていた。これは気象庁も梅雨明け宣言を出すのが難しいなと思っていたところであるが、天候が少し良くなった19日を狙うように関東甲信、東海、北陸、東北南部、東北北部の梅雨明け宣言を出した。しかし典型的な梅雨明けと異なり、梅雨明け七日の好天は見られそうも無い。でも梅雨が開けた以上「夏が来た」である。そして今日二十二日は二十四節気の大暑、この二十四日は土用の丑で夏本番となる。クーラーのあたり過ぎ、ジュース・ビールなど冷たい飲み物の飲みすぎで体調を崩さないようしなければいけない。勿論私は痛風の事もあり、ビールは飲んでないけれど。

 梅雨明けを境に裏山の様子が変わってきた。それまでは毎朝六時前くらいになると鶯があちこちで合唱して実にさわやかだったが、ちょうど十九日くらいから蝉の合唱が始まった。蝉が鳴き始めると鶯の声はなりを潜める。そして疲れたのか蝉が泣き止んだのを見計らうように鶯の鳴き声が聞こえてくる。鶯にとっても蝉にとっても鳴く(蝉の場合は性格には鳴くではないけれど)ということは他の個体とのコミュニケーションであろうが、蝉が鳴き始めると、鶯は「あっ、またうるさい奴が来た」とばかりに沈黙し、合間を見て「あいつらうるそうてかなんな」といっているように思う。ほんとうに時の移ろいはゆっくりとしているようで、劇的に変化する。しかし、俗事に埋没して生活しているとこの変化に気づかない。体力の許す限り、室内空間(建物、自動車、電車、地下空間)をでて戸外で季節を体験するのが動物としての人の生業なのでしょう。クーラーばかりあたっていると、この感覚がぼけてくる。近頃の子供は夏も自室にクーラーをがんがんにかけて過す子が多いと聞く、少し動物である事を忘れているように思う。


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コメント 3

蝶

生長在中國的江南,習慣了江淮特有的梅雨季節。一直到了日本才知道日本也有梅雨,而且範圍還很廣。看日本電視報道入梅、出梅,跟4月報道櫻花前綫一樣,有意思。中國的梅雨會有很多不同的“形式”,比如早梅、短梅、空梅、倒黃梅等等,不曉得日本是否也有類似的説法。

by 蝶 (2008-07-24 15:25) 

ごんらん

早梅、短梅、空梅はわかるけど倒黄梅は想像がつかない。ところでこの文字は繁体字、大陸の人も繁体字を使うことは多いのだろうか?
by ごんらん (2008-07-24 23:57) 

蝶

大陆一般不使用繁体字。因为使用简体字输入的时候发现有乱码(文字化),所以改用了繁体。
倒黄梅的意思就是明明已经出梅,再次出现梅雨天气的特征。在苏州,有这样的老话:“小暑一声雷,倒转黄梅”,意思就是说,小暑那天如果打雷,意味着雨季还将延续一段时期。
看日本的日历,节气也是和中国一模一样的,节气所表示的意义也应该相差不多吧?不过气候现象却又是大相径庭。比如在中国,常常用“山无棱,江水为竭,冬雷阵阵。下雨雪,天地合,乃敢与君绝。”来比喻爱情的坚贞,到了金泽才知道,冬雷阵阵是多么平常的事情,每年的第一场雪到来之前,必定是雷打头阵,“雪起こしの雪雷”。

by 蝶 (2008-07-25 15:00) 

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